- ちん
- I
ちん(副)(1)鉦(カネ)の音や, 金属製の物が軽く触れ合って出す音を表す語。
「仏壇の鉦を~と鳴らす」
(2)鼻をかむ音を表す語。「鼻を~とかむ」
(3)(器具の音から。 多く「チンする」の形で)俗に, 電子レンジで調理すること。→ ちんと~ともかんとも何の反応もないさま。 うんともすんとも。II「愚かなる田舎人をおどし, ~言はせず/浮世草子・一代女 5」
ちん(接尾)形容詞・形容動詞の語幹に付いて, そういう人の意を表す。III「しぶ~」「でぶ~」
ちん【亭】〔唐音〕庭に設けた, 眺望や休息のための小形の建物。 あずまや。IVちん【朕】一人称。 天子が自称として用いる。 われ。〔中国古代では普通の人も使ったが, 秦の始皇帝のとき, 天子だけの自称となったという〕Vちん【狆】イヌの一品種。 日本原産。 奈良時代に中国から輸入された犬種を改良したもの。 体高25センチメートル程度。 顔が平たく体毛は長い。 白色の地に茶あるいは黒のぶちがある。 愛玩犬。~が嚔(クシヤミ)をしたよう狆のように鼻が低く, くしゃくしゃとしたさま。 滑稽な顔を形容する語。 ちんくしゃ。VIちん【珍】(1)めずらしい・こと(さま)。 めずらしいもの。「~とするに足る」「山海の~」
(2)他と変わっていること。 奇妙なこと。 また, そのさま。VII「成る程, これは~な獣ですな/象(潤一郎)」「一寸~だね/平凡(四迷)」
ちん【賃】(1)人や物を使用した代償として支払う金銭。 使用料。 代金。「借り~」
(2)働いて得る報酬。 賃金。VIII「運び~」「~仕事」
ちん【鎮】(1)上に置いて押さえる物。 重し。(2)〔仏〕 古代に法華寺などのいくつかの寺において, 三綱の上にあって一寺を統轄する僧職の名称。 寺鎮。(3)中国で, 都市の意。IX「武漢三~」
ちん【陳】(1)中国, 西周・春秋時代の諸侯国の一((前1027?-前478))。 今の河南省辺の一部を支配した小国で, 楚に滅ぼされた。(2)中国, 南北朝時代の南朝最後の王朝(557-589)。 梁の武将であった陳覇先(武帝)が建国。 都は建康。 隋の文帝に滅ぼされた。Xちん【鴆・酖】(1)中国に住むという鳥の名。 羽には毒があり, それを浸した酒は人を殺すといわれる。(2)「鴆酒(チンシユ)」の略。(3)「鴆毒(チンドク)」の略。
Japanese explanatory dictionaries. 2013.